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モモコは俺を見下したまま、無表情。
「そう、だからといって、兄貴の言う通りに何も言わずに他人の家に上がるような人なんだ。貴方は。」
「いや、だからすみません・・・。」
「普通、確認するわよね?それもしないで、ホント、今までよく生きてたわよ。」
「あの・・・。」
「生きてて恥ずかしくないの?」
・・・なんか俺、ヒドイ言われようじゃね?
俺の長所、打たれ強い。
俺の短所、話を聞きながら他の事を考える。
俺、段々、自分悪くない気がしてきたんだよ。
いや、俺、悪くねえ。
オカシイのは、トイレする時に扉全開でやってるモモコだろ。
俺は立ち上がった!
一気にモモコを見下す位置。
モモコは少しキョトンとしている。
「お前こそ、何で、戸、開けたままでやってんだよ?普通閉めるだろ?」
一瞬、モモコは考える表情をした。
飼い犬に手を噛まれた表情と言いたいが、それじゃ俺が犬になっちまう。
でもまあ、それも一瞬。
モモコはベッドに反り返り、アゴを上げ、下の位置のくせに、やはり、俺を見下して言った。
「トイレ中、扉を開けたままで何が悪いのよ?」
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