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寝室に行くと良い人の裕太は消えていく
彼女がいながら他の女を抱く男の心境なんて私には分からない
獣化した裕太にはもう、彼女なんて頭にはないのかもしれない
「ン…ぁ…」
愛撫をしながら私の服を脱がせていく裕太
「ハァ…好きだよ…あずさ」
裕太の息が上がっていく
「ぁ…ぁん…ゆ…裕太ぁ」
大して気持ち良くなんかないのに体は生理現象で濡れていく
耳元で喘いでいるような声を言えば更に裕太は激しく私を責め立て、裕太の息は更に荒くなる
「あずさ…」
「いいよ。来て…裕太」
潤んだ目でそう言えば、裕太はなんの躊躇いもなく私の中へと入ってくる
丁度、その時だった
裕太は行為に夢中だったから気が付かないようだけれど
私の耳には確かに聞こえた
玄関の方でドアが開く音が
(やっと…来たね)
「裕太ぁ…ん…もっとぉ…ぁ」
私がせがむように言うと裕太の激しさが増した
「ぁ…あずさ…俺…いきそっ…」
切羽詰まった裕太の顔が私には堪らない
これが絶望によって変わる所を私は見たい
「いいよ…裕太!」
「あずさ…ぁっ!」
その瞬間、裕太は果てた
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