最低女でも構わない

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私はしばらく寝室で裕太の寝顔を見ていた 時刻は9時を回ろうとしていた 愛子と裕太のデートが何時からなんて知らないがそろそろ起こした方がいいだろうと裕太に近付いた 「裕太…起きて」 そう言いながら裕太の体を揺らす 「う…~ん」 「今日、用事があるって言ってたでしょ?そろそろ起きた方がいいんじゃない?」 「ん…今何時…?」 裕太は寝ぼけ眼で答える 「今は9時くらい」 「え?!」 裕太は一気に覚醒した 私は意外と大きなその声に驚いたが裕太に困ったような笑みを浮かべると裕太は照れたように笑った 「今日は、愛子とデート?」 知っているが悲しいそうな寂しそうな顔で敢えて聞いてみる すると、裕太は顔を背けながら違うよっと答えた バレバレな嘘 だけど、私はそれに気付かないフリをする 「そう。ねぇ、裕太。今日…私の誕生日なの。だから…」 「え?!何それ!聞いてない!プレゼントとか何も用意してないよ」 全裸で慌てる裕太は間抜けっぽくて笑えた 「プレゼントなんかいいの。ただ…夜は私と一緒にいてほしい。裕太といたいの」 誕生日なんて嘘だけど 何も知らない裕太は私が裕太の目を見ながら言うと顔を赤くした 「わかった…。なるべく、早く帰るから。夕食くらい一緒に食べよう。どこか良い店考えておくから」 優しく微笑む裕太 そんな裕太に微笑んではいたけれど、私は男なんてこんなものよね。と、冷ややかに思っていた 「ありがとう。でも、裕太と居れるだけでいいの。裕太は今日、用事あるし。私、料理作って待ってるよ」 彼女がいるのに他の女に手をだす男 愛子は確かに腹が立つが一応は彼女の友達として紹介した私と寝る裕太に憤りを感じる自分がいた 「え?いいの?あずさの手料理?すげぇ嬉しい!じゃぁ、ケーキくらいは買ってくるよ。誕生日にはやっぱりケーキは必要だし」 本気で喜ぶ裕太 笑顔で受け流す私 私の企みなんて知らない裕太はお気楽なものだった
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