最低女でも構わない

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裕太は出て行くときに私に自分の部屋の鍵を置いて急いで出て行った 私は裕太がいなくなった部屋をまず、片付ける事から始まった 昨日の脱ぎ散らかした衣服を洗濯機に投げ込み、埃っぽいので窓を開けて掃除機をかけた それから洗濯物を干して、纏めてあったゴミを捨てた それが終わるともうお昼を過ぎていたからお昼ご飯も兼ねて買い出しに出る 携帯で親友の雪乃に連絡をとるとすぐに出れるというので待ち合わせをして少し遅い昼食を取るためにファミレスに入った 「久しぶりね」 そんな可愛い事を言いながら終始笑顔で親友は言った 「昨日会ったばかりじゃない」 呆れたように自分の悪友に笑顔で返す 「違う。あずさから誘うのがよ。電話が来てから私は浮かれっぱなしなの」 だからか…と、私は苦笑して納得したけど、私の誘いくらいでそんなに喜んでくれる雪乃をなんて可愛い奴だと嬉しく思う 「昔から変だとは思ってたけどそんなに私の事好きなの?」 雪乃の困った顔が見たくてそんな戯言を言ってみる 「当たり前じゃない!私の愛を疑うの?あずの為なら私は性転換しても良いくらいよ」 真面目な顔でそんな事をいうものだから私は思わず吹き出しそうになった 「雪がレズなんて知らなかったわ。でも、雪ならそれも有りね。私と寝てみる?」 にっこりと笑顔で雪乃に迫ると雪乃は顔を赤くして焦った こんなの冗談だと分かっているはずなのに雪乃は今だに可愛いリアクションしてくれる 私にはそれが面白くてしょうがないんだけど 雪乃はよく心臓がもたないと喚く だが、それも私にとっては楽しみの一つだったりする 「そういう、反応に困る事言わないでよ。それで、今日は何かあるの?ずいぶん綺麗にしてるじゃない?」 顔に赤みを残しながら話題を変えてくる雪乃 私はそんな雪乃にクスクス笑いながら答える 「今日は私の誕生日なの」 「え?あずの誕生日って9月じゃないの?」 私の本当の誕生日を知っている雪乃は驚く 「9月よ」 雪乃の言葉にさらっと言ってやると雪乃はさらに訳が分からないといった表情で私を見る だけど、説明が面倒な私はにっこりと笑って流す するて、雪乃はしばらく考えてなんとなく察しが付いたようだ 「あず。アンタ、またやるの?」 「それが私の生きがいよ?」 私がそういうと雪乃は意地悪そうな笑みをにやっと浮かべて言った 「お土産話。楽しみにしてるわ」 雪乃は本当に変な子
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