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最後に出てきたバニラジェラートをたいらげると、次に何も口にできないくらいに三夜子の腹はふくらんでいた。
「よく食べるね」
食後の満足感でいっぱいになった五十嵐は、とうとうハーフボトルのワインを空にした。
「甘いもの用に、もう一つ胃があるんです」
「ベツバラってやつか」
五十嵐は明るく笑った。
「まあ、ピザもほとんど君が食べたけどね」
さあ、これから行こうとした時、三夜子はプレゼントされた紙袋から中身を取り出した。靴が入った、黒い艶のある箱。
「ここで、履いてもいいですか?」
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