#10ダイヤのピアス

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「いいんじゃない?」  五十嵐は片方の眉を吊り上げた。三夜子はにこりと笑って、箱から靴を取り出した。  すると、中から黒いミュールが出てきた。それだけで芸術品と呼べるくらいの完璧な形。とても軽い。見た目は華奢な感じで、甲の部分はグレーの羽毛がついていて上品な印象だ。  ドレッサージュの靴は、ニューヨークの近代美術館に展示されるほどのものだった。
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