竹林で~後編~

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 外からはまるで見える事の無い小屋。  さすがに足が止まり、まだ残っていることに震えた。  無意識の内に、Oの母親にむけて手を合わせていた。 ……しばらくの黙祷の後、小屋に入る為に近づいていく。  不特定多数の人に話した俺は、ここに来るべきだ。そして中に入り、その全てを受け入れるべきだ……と。  簡素な木製の引き戸は、その造りからは想像もつかないほどに重く、ずしりとした感触が、腕にのしかかってきた。  俺は一気に引いて中を見た。  暗い。  暗くてよく見えない。  うっすらと影が見えてきた。  小さなデコボコが見える。  だんだん目が慣れてくる。  ゴツゴツとした灰色の岩肌、丸い頭、赤い前掛け……。  俺は気付いた。 地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵
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