帰省

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《8月15日 某県》 僕はお盆休みを利用し帰省中だ。 しばらく仕事を忘れてのんびり出来るし、明日は久し振りに、旧友と会う事になっている。 《8月16日》 今日は遊園地に来ている。 遊園地と言っても所詮は田舎。 メリーゴーランドと、2人乗りの小さな観覧車に2人乗りジェットコースター。子供騙しのオバケ屋敷に、意外に人気がある巨大迷路。 主なアトラクションはそれだけだ。 今、僕達はオバケ屋敷にいる。 数年前に本物が出ると噂され、一時はブームとなった。 が、今は寂れたもんだ。機械仕掛のオバケは塗装が剥げ錆ているし、ギギィと不気味に音を出す。 僕は先頭に立ち進んで行く。 残り僅かで出口という所、友人の男性が口を開いた。 「知ってるか?ここって本物が出るんだぞ」 僕は、噂は噂で確認した奴なんか居ないはずだと言った。 すると最後尾にいた女性が口を開いた。 「私は見たよ」 驚き、足を止めて振り返る。 「冗談やめろよ……なぁ?」 さすがに気味が悪くなったので友人の男性に話しをフる。 「本当だ」 「え?」 「俺がそいつを殺した」 男性は女性を指差す。 「そして私が貴方を呪い殺す」 女性がつぶやいた。
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