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遠くで10分前の予鈴チャイムが聞こえた
「やっだー!走るよ、舞」
「待ってよぉ、まゆみぃ~」
私達は息を切らせてギリギリ校門に入った
「はぁ~、良かったぁ間にあってぇ~!ね、真弓」
舞が微笑んだ
て…天使ッッ!
「あ、真弓!見て見てぇ!!」
可愛い舞の声が、ひときわ高くなった
「あ、ああ。あれって…」
「伊藤セ・ン・パ・イ」
はぁ…と舞の口から、桃色吐息が出た
伊藤センパイこと、
伊藤 太一(イトウ タイチ)
スポーツ万能
頭脳明晰
才色兼備な彼は、ここド田舎高校女子達の憧れだ
いっこ先輩の受験生
「…ねぇ、舞」
「なぁに?」
「伊藤先輩って…皆のアイドルだけどさ、欠点無いのかな?」
んー…と、指先を頬に当て、舞は考える
「きっと、プレイボーイなんだよ!」
元気な声で有り難う。
「……プレイボーイって…」
「でもそんな所が、ス・テ・キ」
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