あたしのあこがれ

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長い沈黙のなか、 先に口を開いたのは 千晶 「ちっ…畜生ッッッッッ!」 千晶は走って教室を出ていった 「千晶!もうすぐ始まる…よー…」 彼の瞳に涙が輝いていたが、見なかったことにしよう 私は、もう一度ラブレターに目を落とし、表裏を見た 「ふーん。あとでで良いや」 私は再び机の中にソレをしまった 突然、教室の戸が開いた 「諸君、騒々しいぞ!授業を始める。早く席に着きなさい」 ハスキーな声に 私の耳は微かに動いた 「しぇんしぇ…」 整った顔立ち ピンと真っすぐな背筋 軽く見上げるくらいの身長 オールバックにした黒髪 そして眼鏡 か・ん・ぺ・き!
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