フォーチュン・テイラー

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 運命の歯車は無秩序に、無限に拡がっていく。  それは  みなもに落ちた水滴から拡がる波紋の様に。  世界樹の生え渡る芽吹きの様に。  過去と、現在と、未来をたゆたゆく。  近似値の世界をより分け。新たな世界が生まれいでる。  しかし、自身の渡る道筋は常に一つ。  彼女はその中を、不思議の国のアリスの時計ウサギのように忙しなく動き回る。  辿るべき荊の道を通らず、目の前に拡がる奈落の道を横切って、風雨や嵐をやり過ごし、トコトコと最善、最良の道を見つけだす。  彼女はアカシアの記憶を覗き識る悪戯好きな妖精のような者だ。  あってはならない世界の歪み。  しかし、世界は以外と寛容だった。  彼女のちょっとした悪戯を世界は雄大に抱擁する。  所詮、世界にとってそれは泡沫の夢に過ぎないのだから。 image=202156463.jpg
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