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井崎は無意識に電話を取っていた。
「あなたは、今から始まるゲームの参加者の一人に選ばれました。あなたに拒否権はありません。参加すると言って下さい。」
見下すような口調で言われた。
「もっと説明を……」
「参加すると言いなさい。」
明らかに口調が違った。
「ああ、分かった、参加するよ。」
何故か言ってしまった。
訂正しようと、したときには電話は切れていた。
また電話がかかってきた。
井崎はまた出た。
「ゲームって一体何なんだ!!」
井崎が電話に怒鳴り散らした。
「落ち着いて下さい。もう、ゲームは始まっています。井崎さん前へすぐに10歩以上走って下さい。」
さっきとは違う声だった。
井崎は電話に従って前へ走り出した。
15~16歩いた時。
(ドーン!!)
井崎の真後ろから轟音が響いた。
「嘘だろ………」
井崎は暫く硬直してしまった。
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