バカ殿のお城

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 「ジイも心配性よのう。  攻めずとも、兵ろう攻めに  すれば降参するに決まって  おろうが。」 余裕で扇子で扇ぐバカ殿さま。  「なるほど、殿さま。  相変わらずの素晴らしい  考えですじゃ。  ジイは感動しております。」 手拭いで、涙をぬぐう ジイジイさん。 そんなやり取りをみながら かたずけをするシンさんは、 物思いにふけた。  『ききょうやどのは元気で  ござるかな。』 窓の外、遠くを眺めた。
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