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【第6群04237世界・地球 元イタリア ティレニア海岸部某所】
《現地時間 20XX/XX/XX 12:24》
「見事なまでに荒廃していやがる。人っ子一人いやしねぇか」
空も、大地も、何もかもが荒廃し、この地域特有の土色のみに染まったこの果てた場所、かつては烈強国、ローマ発祥の地とも呼ばれ、栄え、人々の生活があったこの場所
ここに彼は世界の壁を越えてやって来た。
時を早め、目標対象がいる世界の未来を進んだ平行たる世界
「第6に降り注ぐあしきゆめ、AZANT……サルのヤオト……は、さておき、やはりワールド・オーダー不在がここまで世界を苦しめたのか……もうじきこの世界は封鎖、及び廃棄されるな、その前にやらねぇと……」
彼、主人公はそう呟くと静かに目を閉じて何やらブツブツと呟きと始める。
一体何をしているのか、疑問に思う時には既に彼は目を開け、ある一点を見つめる。
「……見つけた」
彼はその一点の方向に身体を向け、固定したまま再び目を瞑り、またしても何かブツブツと呟く
そして同じようにまたも瞼を開けた。
「……間違いない、ヴァチカンだ。こいつは僥倖、思ったより近いなここから……大体200kmだな」
一体、どうやってそんな長距離の場所を察知出来るのか理解し難いかもしれないが、彼には“裏技”があるのだ。
神秘、という奇跡の裏技が
「んじゃ、いっくぜぇ、精霊(リューン)よ!!」
そう叫んだ瞬間、なんといきなり彼の身体がフワリと宙に浮き始めた。
良く見ると、彼の身体には何か粒子なようなモノが彼を中心にして渦巻き纏わり付いているではないか
どうやら、コレが彼を宙へ浮かせている要因のようだが……
「廃棄寸前な第6だが、自立性が無い精霊はまだいるか、いやぁ助かった助かった。流石に200kmを徒歩で行くのはキッツイからな、よ~し、精霊さん達、暫くの間、ヨロシク頼む!」
纏わり付き、渦巻く粒子――もう一つの“裏技”である精霊に対して彼は一つ礼をして、宙に浮いたまま、両足を強く後ろに蹴る。
瞬間、なんと急発進した戦闘機のような速さで一気に加速、瞬く間に高速の領域に突入したではないか!
……って、普通、そんな速さで人間が生身で飛ぶと、ケロッと死んでしまうと思うのだが
「うっひょ~♪制限なく飛べるってのはサイッコーだぜ!」
……まぁこの通り、ケロッとしている。違う意味で
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