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一週間分ほどあったご飯を捺斗君はなんと全てたいらげた。
さすが、男の子……!
だけど、横目で捺斗君を見ると苦しそう……?
「ちょっ、大丈夫?!」
「……うん、多分大丈夫じゃない……」
表情は本当に苦しそうだった。
このままではマズいっ!!女の勘というか、まぁ私にそんな大それたものが備わってるか解らないけど、勝手に体が動いていた。
「ママっ!私の部屋で遊んでくるね!」
洗い物をしているママに告げると、隣りでうなだれる捺斗君に言った。
「……大丈夫?立てる?とりあえず私の部屋に行こっか?」
一瞬捺斗君は何か物言いたげに私を見たが、頷いてイスから立ち上がった。
そして部屋に入ると、私はすぐに捺斗君を横にした。
「大丈夫?無理して食べなくても良かったのに?」
見るからに捺斗君は細くてあまりよく食べてなさそうだ。
「せっかく作ってくれたのに、残したら失礼だし……。ああいう雰囲気が嬉しかったから……」
腕で顔を隠しながら呟いた。
捺斗君は本当は良い子なんだね……
「そっか……偉い偉い」
私はサラサラの髪を撫でた。
「ん……。なんか、落ち着く……、もっと……」
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