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「明智光秀の娘とされる、細川ガラシャの辞世の句です。お姫様の詠んだ句ですってさっきも言ったのに…」
「ふぅん。お姫様、ね…」
「な、何ですか!似合わないっていうんですか!?」
じろじろとジブリの悪役大好きな馬鹿ナッポーを見てたら何考えてるかバレたみたい。
「うん。似合わないよ」
がっくりと骸が肩を落とした。
溜息まで吐いて、ショックです、ありえないです、とブツブツ言ってる。
「だって君、さっきみたいな儚げなの詠みそうにないもの。ゴキブリ並みの生命力のくせして」
「…じゃあ、僕には何が似合うって言うんです」
完璧に拗ねてしまった骸は部屋の隅っこに体育座りして僕を睨んだ。
お姫様扱いしてもらえなかったのが不満なんて、君は幼稚園児?なんて悪態をつきたいところだけどこれ以上言うと確実に部屋を滅茶苦茶にしてまわるだろうから止めておく。
「骸に似合う、ね…」
目をつぶっても、骸がこちらをわくわくしながら見ているのがわかる。
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