第4章 ただの一目惚れ

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時間は7時。いつもの早がけのお客様に散々いじられる。 「ヨッシーにも彼氏が出来たかぁ~、めでたいめでたい!シャンパンで乾杯しょうか?」 「南さん、彼氏じゃないですよ!一目惚れだって。」 「何言うてんの、ここに来て5年だっけ?今まで一度もそんな話なかったやんか。何にせよ、めでたいめでたい!」 南さんデザイン事務所の社長さんで、私を可愛がってくれるおじ様です。 「大樹!シャンパン開けてや」 「いいんですか?」 「ええって、わしはヨッシーのファンやからな。めでたい時はシャンパンや!」 南さんの気持ちをみんなで頂いた。何だか昨日今日と何とも言えないお店に一体感がある。 カウンターを中心に笑い声が絶えなく、小気味良いシェーキングの音が響いてる。 バーのある風景って感じが心地よかった。 昨日に比べると突っ込まれる事に慣れたのか、まるでドラマのヒロインの様に喋れる様になってきた。 10時まわった頃、美佐がやって来た!
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