第5章 奇跡の予感

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今日はめずらしく遅くまでいる西さんが話しに入ってきた。 「おもろい店やろ?」 お連れさんの男性に西さんが聞いた。 「本当に、店の雰囲気もいいし、カクテルも美味いし、会話も面白いですわ」 西さんのお店を新しくデザインするデザイナーさんの森川さんと言う方で落ち着いた50代の紳士。野球がお好きみたいでマスターと盛り上がっていた。 「あっそうや!西さん!うちの若いの呼んでもええですか?」 「おぉ、近くに居るんやった呼んだりや。」 森川さんは携帯で誰かを呼んでいた。 「うちのホープなんですけど、元高校球児ですわ。無類のマティーニ好きなんです。飲食店のデザインやらしてますねんけど、ここは勉強になりますわきっと!」 うちのお店はオーセンティックな木目を基調にしたデザイン。マスターのデザインなのだ。 時間はもうすぐ午前零時!
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