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第6章 今度こそ
午前零時を目前にして店内は何となくゆったりした時間が流れていた。
「いらっしゃいま・・・・せ」
扉を開けて入ってきたのは・・・・
「おぉ、村田!こっちこっち。」
森川さんが手招きをした。
「悪いな、急に呼び出して!」
「いえ、近くに居ましたから」
森川さんは西さんとマスターを紹介していた。
店内のお客様のほとんどが入ってきてからの彼に釘づけになっていた。
「マスター!マティーニおねがいします。」
マスターはミキシンググラスをすばやく冷やし、オレンジビターズを振りかけ
キンキンに冷えたビフィータージンを注ぎ、ノイリープラットをバースプーンを使って
2滴落とした。
そしてゆっくりステアをし、グラスにまさに糸を引く様に注がれる。
最後にレモンピエールを振りかけて完成!
「すばらしいですね。まさに芸術ですね」
「ここのマスターはええ腕してるから、お前呼んだんや。どないや?」
「いや~、美味いです。それに雰囲気も最高ですね」
村田と言う彼はマティーニを美味しそうに飲みながら西さん達と話をしていた。
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