甘い匂い

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ユキオはわたしの髪をいじり こどものように笑った 「わたあめだね」 それから真剣な顔で わたしの手を調べ出す 「うーん 関節いっこ分より小さい」 自分の手と重ね合わせて 神妙な顔でうなずいている 熱心にわたしの体を調べていく ユキオの邪魔をしないように わたしは高鳴る鼓動を抑えて 体の力をくたくたに抜いた ,
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