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「マッスルノートだって?」
ベッドの上。
少年はカバンから取り出したノートを見て、そうつぶやいた。
真っ黒な表紙に、特徴的な文字体をした英語で『MUSCLE NOTE』と題された不気味なノートだった。
表紙をめくると、ノートの使用方法らしき物がかかれていた。
【マッスルノートに名前を書かれた人間は筋肉ムキムキのマッチョマンになる】
【書かれる人物の顔が頭に入っていないと効果は無い】
【ゆえに、同姓同名の人間に一遍に効果は得られない】
「そんな馬鹿な」
そう言うと、少年は鼻で笑った。
こんなノートで筋肉ムキムキになれたら、スポーツジムは全部廃業だ。
少年は起き上がると、シャープペンシルを手に取った。
馬鹿らしいと思いながらも、ノートを開くと少年はたまたま頭に浮かんだ友人の名前を書き込むと、再びベッドで横になった…。
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