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恐る恐る、振り返ると制服姿の慎吾が立ってこっちを見ている。
「何勝手に人の部屋入ってあさってんだよ!?」
ギロリと睨まれる。
「いや…あの…。漫画本を借りようと思って…。」
慎吾にばれないように雑誌を元の場所に戻す。
「ほらよ。」
「あっありがとう。じゃあ…私部屋に戻るね。」
慎吾は雑誌があきらかに動かされてるのにきずいた。
ちらっ。
二人は目が合う。
「見たのか?」
「え?…見て……ないよ。」
あからさまに目をそらしてしまった。
「ふ~ん。」
慎吾が夏美の手を引っ張った。
ばさばさ。
私は一瞬何が起こったか解らなかった。
本が落ちしばらく沈黙がながれた。
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