15204人が本棚に入れています
本棚に追加
「広之叔父さん。新しい仕事は慣れましたか？」
「ああ。俺には営業の才能があるからな」
広之叔父さんはサプリメントの会社に転職していた。
「知名度が高いと、強い営業ができるよな。福部商店の場合は歴史はあっても知名度が低いしな。やはり、営業する時に必要なのはネームバリューが１番だ」
「そうですか？」
「当たり前だろ。どこの馬の骨とも判らない会社の商品を買うと思う？まっ、ＴＯＫＹＯ飲料の子会社となった福部商店なら売上も伸びるだろうし、ネームバリューもバッチリだろう」
「叔父さん。子会社じゃありませんよ」
「今はな。そんなことよりも本当に大丈夫か？顔色も悪いみたいだし。一度辞めるって言ったんだろ？」
「ええ。でも色々ありまして」
「俺が言えた義理じゃないが、従業員の事を考えるのは大切だ。だが、体は自分自身のものだ。そして家族を支える基盤だ」
「そうですね」
最初のコメントを投稿しよう！