億のトラブル

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♪プルルルプルルル♪ 会社の電話が鳴り響く。着信名にはTOKYO飲料。 僕と社長は目を見合わせ、お互いの視線は鳴り響く電話へ…… 深いため息を吐いた後、社長が受話器を取ろうとした。 「待った。僕が出る」 そう言って、僕は受話器を上げた。 「おはようございます。福部商店です」 「おはようございます。TOKYO飲料の赤坂です」 「おはようございます」 「福部部長、お客様センターの件なんですが-------」 --数日後。福部商店は安堵感に包まれていた。 最大の不安・商品の返品は免れた。お咎めもなし。いや、始末書と改善書は提出したが、それぐらいで済んだのは奇跡に近いと言えるだろう。
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