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通り抜ける風が頬に当たれば少し肌寒くなってきた。
木々から葉も落ちもうすぐ新しい季節がやってくる。
そんな季節を微々たりとも感じさせない、
とても高校とは思えない華々しく広すぎる校門の前に五つの影とそれを囲う様にしてできている大きな群れが拡がっていた。
それはこの場所ではいつもと同じ光景なのだが、
今日は少し違うようだ…。
ーーー#ーーー
「おいおい。あんたそれはないんじゃない」
そう発したのは、いつもは
天使のような微笑とあまいマスクで女達を虜にしている
通称=白の王子
と呼ばれている此処、一ノ宮高校の生徒会メンバー
【上杉相哉うえすぎ そうや】だった。
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