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暫く立ち尽くしていた僕が我にかえったときには、 不気味な咀嚼音が辺りを支配していた。 恐怖心が煽られる… 誰なんだ… 訳も解らず、ただ僕はドアを開けていた。 目の前にいたのは、 未だ十代であろう少年だった。 「…君は誰?」 僕の問いかけに目もくれず少年は、皿の上に置いた 大きな肉塊に食らいついていた。 あまりにも不気味な肉塊と部屋に漂う死臭… 「それ、美味しい?」 また僕は問い掛けた。 少年は口を拭いながら ウン!と大きく頷いた。
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