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小学生?大丈夫よ、うちでは小学生も雇うから。
◇◇◇
その日は良く晴れた日だった。柊睦月は孤児院から学校までの短い道のりを、咲き誇る桜を見上げながらゆっくり歩いていた。
「今日から僕も6年生だ、最高学年として頑張らなくちゃ」
自分に気合いを入れ直すと、睦月は拳をつくってずんずん歩いていった。
「…………なかなか良いじゃない、あの子」
そんな睦月を、黒塗りの高級車から見つめる美女が一人。
「は!?し、しかしあの子どもは“少年”では………」
「あたしとアンタたちが黙ってればバレないじゃない。バレたらアンタたちのせいってことで即刻クビにしてやるから」
「…………」
「まずはあの子どもの情報を集めましょうか」
そう言うと謎の美女は組んでいた足を元に戻し、膝の上にノートパソコンを置いた。
◇◇◇
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