14人が本棚に入れています
本棚に追加
まるで死体みたい。
始めにそう思ってから、私はよく“死体ごっこ”をするようになった。
死体ごっこというと、すごく危ないことに聞こえるけれど、ただ出来るだけ、何もしないことをするだけだ。
私はむしろ肯定的に、床に、畳に、寝そべって、それをする。
そうして、心に身を任せいる。
ほんとうに不思議なことだが、たまに心と脳みそは別のことを考えている時がある。
一分間に、5Lの血液を運ぶだけのたかがポンプが、どこにそんな脳みそを持っているのだろう。
モヤモヤが、ジュルジュルと、脳にまるで滝登りのように上っていって、それを脳みそがイメージにする。
それは、私が銃で撃たれるところだったり、首を絞められるところだったりする。
そうして私はそのイメージのまま、目を開けたまま、ただひたすらボケーッとするのだ。
そう、まるで死体みたいに。
最初のコメントを投稿しよう!