何も感じないフリをするために

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だけど、あれから月日が経ち、私はまた違う誰かを愛そうとしていた。あなたのそばで、たった一人でたてた誓い、あなた以外誰も愛さない、は私がたった一人で破るコトした。 私は携帯に手をのばしている自分に呆れながら、それで、やっぱりがっかりしている自分を、どうしようもなくバカだと思った。 畳が砂浜だとしたなら、 私にブランケットの波が打ち寄せる。それはもう胸あたりまで満ち満ちていた。 午後のカンカンの日差しの中で。
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