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高校生活がスタートして早1ヶ月。
ゴールデンウィークが目前に迫り、周りは少し浮き足立っている様子。
それは、生徒会にも言える事だったり。
…というのも。
「遊びに行くぞ!!」
目を輝かせた昂希先輩が、これでもかってくらい、旅行のパンフレットを机に広げた。
テーマパーク、温泉、京都、熱海、東北…
地域も目的も、見事にバラバラ。
みんなは溜め息混じりに、机を囲む。
「何、コレ。泊まりがけで行く気?」
「おう!」
「へぇ~、お土産よろしくね」
「は?お前も行くに決まってんだろ」
いやいや、決まってないから。
「やだよ。女の子いないじゃん」
「心配するな、お前はペットであって、女ではない!」
…なんですと?
「あ、じゃあ進藤も彼女連れて来たら?」
「えぇっ、進藤先輩、彼女いるんですか!?」
深川先輩の提案に、私は驚きを隠せずに聞き返すと、進藤先輩がこくりと静かに頷いた。
みんな、普段そういった話は全くしないし、モテる割に浮ついた噂もない。
ましてや、進藤先輩は冷静沈着、寡黙といったイメージから、なんとなくそう言うのに一番無縁だと思っていた。
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