一話 幻想郷

9/12
前へ
/270ページ
次へ
今、アリスさんの家にお邪魔しているわけだが…… 開いた口が塞がらないとはこういうことなのだろう。彼女曰わく、あれは『弾幕』と呼ばれているもので、この世界の住人なら知っていて当然のものらしい。弾幕ごっこと呼ばれるルール付の試合?まであるらしい。 確かに、俺は弾幕のことを知らなかった。多分だが、外来人なのだろう。 俺は差し出された紅茶を頂きながら考えた。 うん。念のため、アリスさんに幾つか質問をしてみるか…… 「あの、アリスさん。コレ見た事ありますか?」 俺はコートの中から気絶していたときに手の中にあった、一丁の銃を取り出し、聞いてみた。 「う~ん、よくわからないけど。あっ、確か月兎が似たようなのを……」 月兎?が気になったが、それは後回しにして質問を続ける。 「えっと、後はこんな格好の人ってここには居ますか?」 自分のコートをバッと見せながら、答えを待つ。 「いや、変わった格好だと思うわ。あなた以外、見たこと無いわね。」 決定。俺は外来人だ。
/270ページ

最初のコメントを投稿しよう!

595人が本棚に入れています
本棚に追加