始まりの始まり

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実を言うと、あまり親父の働いていた研究所には行きたくない。 なぜなら、親父の研究所は何を研究してるか分からない、とても怪しい研究所なのだ。 働いている奴らも、変な奴が多くて、会う度に全裸にしようとするお姉さんとか、捕まったら小一時間抱きついたままのお姉さんとか、本当に変な人ばかりだった。 しかも、幼い頃は行く度に 「実験だ!」 と言われ、よく分からない実験の実験台にされ、トラウマが増えていった。 なので、信子が来てからは信子に身代わりになってもらっていたのだ。 信子はなぜか研究所に行くのが好きだったみたいで、途中からは俺が言わなくても、自ら進んでおつかいに行っていた。
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