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私は自宅の前に着いて、ホッとした。
僅かな距離でも、暗闇の中をひとりで歩くのは怖い。やっぱり健人に甘えて、最後まで送ってもらえばと少し後悔した。
最近はやたらと不審者が多いらしく、ついに近所で殺人事件まで起きたらしい。だから、健人は毎日私を家まで送ってくれる。
健人とは最近付き合いだしたばかりだけど、気心もしれていい関係も築けている……
だけど、時々すごい不安にかられることがある。
健人は本当に私のことを愛してくれているのだろうか?
そう思うとすごい不安になる。
しかし、その不安が何を原因に芽を生やしたものなのか、私自身もわからない。健人は私を思って、ほかの女の子とのメールもしないようになったし、私といる時は例え携帯がなってもそれを見ようとしない。つまり、それだけ私に気をつかってくれているのだ。
でも、最近はそのことばかりを考えてしまって、勉強や習い事に集中できず、まわりに迷惑をかけっぱなしだ。
だから……
私は決心した。こんな、健人を疑うようなことをするのは健人に申し訳ないと思う。でも……
健人を試してみよう。
私を本当に愛しているのか。
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