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タンッ
夢馬の地を踏みしめる音を聞いたかと思うと木が物凄い勢いで後ろへと行く。
余りに早すぎてついに景色は目で捕らえられなくなった。
『ぐっ!』
俺達の体には相当な負荷がかかっていた。
なるべく負荷がかからないように身を屈め夢馬の背中にピタリとくっつくようにへばりつく。
俺の後ろで俺に捕まるサラの手も力が入る。
(正直かなりヤバい・・・・。)
俺は目をつぶり、我慢する体制に入った。
数秒後・・・・、俺達を襲っていた圧力は消え去った。
恐る恐る目を開けると、夢馬は立ち止まっていた。
どうやら森を抜けたようだ。
だが、何か様子がおかしい。
そう、辺りが暗い。
俺達が出発したのは朝、遅くても8時。
そして、俺達が夢馬に乗っていたのが長くて1分。
後ろのサラもこの異常事態に驚いているみたいだ。
「嘘でしょ!?私達が出発したのが約午前7時。そして今が同日の午前4時。どうなってるのよ!?」
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