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「巣はそっちか……もう必要ないぜ。 じゃあな」
壱夏は強く地面を蹴り、化け物の頭上まで飛び上がった。 落下に合わせて刀を振りかぶり、勢いに任せて化け物を両断する。
「グォォ……」
化け物は低い唸りとともに四散し、血しぶきを上げ、消滅した。
「殺し足りない……巣にいかないと……」
壱夏は、先程魔物が逃げようとした方向を睨み、唸った。
「うわぁ……凄い格好だね君」
「!? 誰だ!」
壱夏は突如後ろから聞こえた声に振り返り、刀を構える。 冷や汗を流し、声の主に殺気を向ける。
しかし、振り向いた方向には誰もいなかった。
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