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「え―…?」
「市川さん…。」
気付けば、私達の背後には市川さんが、歯痒そうな表情をしながら立っていた。
「お前だって、もうココの人間じゃん。さっきお前が愛音チャンを心配してた様に、お前が凹んだり、悲しそうだと、俺達だってお前の事が心配になるんだから…な?」
そう言うと、市川さんは胡桃さんの頭にポンっと手を乗せた。
すると、胡桃さんの頬は真っ赤に染まって行く。
「それにさ~。俺は、どーしてもお前を、"お嬢様"だと認識出来ないんだけど?こんな暴力的なお嬢様が……ごふっ?!」
「黙れ、馬鹿渓汰。」
胡桃さんの鉄拳が見事、市川さんの脇腹にクリーンヒット。
「胡桃さん!ココには、刹那さんや薺オーナー、永遠に市川さん、それに私も。
みーんな、胡桃さんに居て欲しい、"必要"だと思ってますよっ!!」
私は、心からそう言った。
だから、いつの間にか満面の笑みが零れていた。
胡桃さんも、照れながら同じ様に満面の笑みを零す。
そして、
"ありがとう"と一言、私に御礼を言った。
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