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見合い当日。
嫌な事ってのは、何故こうも早く感じるのだろうか。
もういっその事、白紙になりはしないだろうか。
「…ならないんだろうな。」
俺の目の前に置かれた新調されたスーツを見れば、見合いは決行なのだと実感する。
《面倒くせぇ。》
今すぐにでも、愛音に会いたくて堪らない。
――コンコン。
「どうぞ…?」
「失礼します、永遠様。そろそろお時間なので―…」
「おう。」
ジィ(執事:平塚慶三/73歳。)が、俺の自室に入って来るなり、目を見開く。
「まだ、着替えておられなかったのですかっ?!」
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