775人が本棚に入れています
本棚に追加
「――あの、貴女は…
"樋口 愛音"さんですよね?」
「へっ……?!」
私は驚きのあまり、間抜けな顔で、腑抜けた声をあげた。
だってこんな美形な知り合いは、身に覚えが無い。
誰かと間違え…いや、私の名前をハッキリ言ったし。
「そうですけど、貴方は?」
失礼だとは思ったが、そう尋ねてみた。
「やっぱりっ!やっぱりそうでしたか!!」
そう言うと、目を真ん丸くしながら、嬉しそうに笑みを浮かべる。
私には、話の筋が見えて来ない。
「えっ、と?」
「すみませんが…今日は、貴女の質問に答える事が出来ません。」
「は、い??」
益々、意味が分からない。
最初のコメントを投稿しよう!