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「マリア~!」
「あらあら~。甘えん坊さんね~」
抱きついてくるミアをマリアは優しく包んで、その頭を撫でる。
「エスナ。ミアの分も俺の給料から引いてよ。それなら文句無いでしょ?」
「クロード!?」
「大丈夫。俺は先月ちゃんと貰ってるからね」
驚くミアの頭を満面の笑みで優しく撫でる。
が、ミアは顔を伏せて肩を震わす。思わぬ反応にクロードも焦りを見せる。
「みっ、ミア……?」
「……クロード~!キミという奴は~!」
小柄な体をクロードの腰に飛びつかせる。その予想外な行動に耐えれずそのまま倒れ込む。
「ちょ!ミア!落ち着いて」
「う~ん。キミはどこまで私を惚れさせるんだ~」
クロードの制止も聞かず、甘えるような声で胸に頬ずりをしている。
「若いっていいわねぇ~」
「まったくだな」
そんな姿を微笑んで見つめる二人。クロードもどかない事を知ってか、大人しくその頭を撫でる。
しかし、不快そうなオーラを放つ女性が一人。机を思いっ切り叩いて、一枚の紙を前に出す。
「ここは事務室です。その様な事は自室でお願いします。
それとお二人、次の任務です」
その言葉に少し冷静さを取り戻したミアが慌ててその上をどくと、クロードが机に置かれた紙を手に取る。
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