‐第①章‐

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隼人の学校は、近道で篠山古墳を抜けてまっすぐ行っても自転車で30分はかかる。   本来篠山古墳を抜けて行くのだが、今日は遠回りをした。   なんとなく…ではなく、やはり夢をみたからだった。   その分、自転車を飛ばしたので、席につく頃にはバテバテだった。   始業ベル10分前。   まぁセーフだ。   そんな隼人の肩を叩き、   「おはよ~」   挨拶をしたのは、早紀だった。   「おはよ~~」   「隼人。朝からだらしない!!」   早紀とは幼馴染みである。   「朝からうるさいなぁ」   「うるさいとはなによ! まぁいいわ。 ちょっと、これ見てよ!」   ジャジャーンと言う効果音を自分で口ずさみ取り出したのは…   「あ?新聞? あぁ、学校新聞か」   「そーよ。①学期最後の学校新聞できました~」   「…へぇ」   早紀は新聞部の部長である。   「反応うすっ! よく見てよ!!」   隼人はシブシブ手にとった。 早紀は言い出したらきかない。   「…あ。眠り病…」   「そぉ!!バッチリ取材してきたのよん」  
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