‐第①章‐

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隼人は目覚めた。   今は6月中旬。   暑くないはずなのに、 長袖のシャツが汗で濡れている。   不快。   隼人はぼやける頭をひと振りして、 ベッドからおりる。   それと同時に、枕元にある携帯を手にとる。   「まだ5時30分…」   隼人は6時に起きる。   微妙な時間に目が覚めた。   取りあえずタオルで体を拭く。   これだけ汗がでているのに、 体は冷えきっていた。     (それにしても…なんだあの夢。…夢? なんか夢っぽくないよな… 篠山記念樹か…)   隼人は本来あまり深く物事を考えない。   親や先生、友達からも、 「能天気」 そー言われる。   けど、夢の事は深く考える。 無視…するのが一番だろう。   だが、俺は探しにいく。   そんな予感がした。     それが自分の宿命な感じがした。
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