‐第①章‐

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今さら寝れないから、二階の自分の部屋をでて、下に降りる。     台所では、母親が、 朝ご飯の準備と、 父親の弁当作りをしていた。     テーブルに出来たての玉子焼きがあった。   それを一つ取って、口にほおりこむ。     「隼人!!」   母親の叫び声を聞いて、むせる。   「ゴホッゴホッ」   母親が慌ててコップに水をついで渡してくれた。   隼人は一気にそれを飲む。 冷たい水が、喉を通る。   なんとか玉子焼きも喉を通った。   「びっくりしたよ。 隼人、珍しいじゃない。 いつもは起こしても起きないくせに」   母親はブツブツ言って、お弁当作りを再開した。   「わりーかよ。 メシは?」   母親はお弁当箱におかずを詰めるのに苦戦していた。   「えぇ?まだもーちょっと待ってて!」   隼人はあくびで返事をしつつ、 TVをつける。
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