FOCUS

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「あんたが惚れっぽいのは知ってるけど…生半可な気持ちじゃ、またあんたが傷つくだけなんだからね?」   諭すようにリオが唸る。 真剣な眼差しを、私はずっと後に、思い出せばよかったのに。 今の私は、目の前の恋に夢中で、気がつかなかった。   「大丈夫だもん。だって…好きになっちゃったの。どうにもできないんだもん」   私はムッとしてリオを見た。 バイトが終わった後、決まって店の向かいにあるベンチに座って、飽きるまで話しをしていく。 もうずっとこれが日課だった。   「はぁ…まあ、応援しといてあげるよ…」  
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