FOCUS

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捨てセリフみたいになってしまったけど、本当にこれでよかったのだろうか?   制服の裾を直して、頬杖をつきながら、黒板を見つめる。 そこには、右端に日直の名前が書かれていた。   「新堂くん…」   彼が、今日図書室にいるのは知っていた。 ずっと見ていたから。 どこにいて、誰といて、何をしているのか。 詳しくは知らない。 だけど、目で追ってしまうのだ。   「明日にならなきゃいいのにな…」   そうしたら、片思いのまま、振られることもない。
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