緊急手術

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1999年。高校2年生の1学期。私のおなかはだんだんと張ってきて、激痛が走るようになった。それは中学生の終りくらいから私の体に長く住み着いていた痛みだった。でも、すごししたらすぐに治るので、小さいころから通っていたお医者さんも、両親も「神経性の痛み」だと思っていた。しかし、あまりにも頻繁に痛くなり、そのたびに保健室にお世話になってしまっているので、保険医の藤森先生に、「この夏休みは病院をいろいろ変えてみて、検査してもらいなさいね」といわれていた。私も、こんな腹痛からは早く解放されたかったので夏休みは病院めぐりをすることになった。  しかし、夏休みになると、日増しに腹痛がひどくなった。色々な病院にいったが結果は分からなかった。詳しい検査をしていなかったからかもしれない。とうとう8月19日にはご飯ものどを通らなくなった。普段横になっていたらおさまるはずの腹痛は、今回はおさまってくれない。横になってもただ苦しく、息をしただけでもただ痛いばかりで寝られたものではない。
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