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昼の13時過ぎ、病院の胃腸外科の宗友先生が私を診察室へ呼んだ。
レントゲン写真を見せられた。
「ここに、大きな塊があるの、わかるかな?大腸と小腸のつなぎ目の部分。これは、腫瘍です。おそらく、腫瘍が大きくなりすぎて、腸閉塞になってしまって痛みが生じたのでしょう。これは緊急手術をしてもいいと思う。まだ16歳だから、若いので良性だとは思うんで、手術をすればすぐに良くなるはずです。」と、先生から説明があった。
私は、手術なんてとても怖くて声をあげて泣いてしまった。
すると、先生が怒って「こんなもんが体にあるほうが怖い!」と、言われた。母親も父親も「切ってください!」と頼んだ。私は一人嫌だと泣いた。でも、話はとんとんと進む。「では、今日の16時から手術をしますので、必要な検査をしてきてください」と、言われてしまった。
いつの間にか手術のカウントダウンはあっという間に始まり、その後私は頭がパニックになってしまった…。何の検査をしたのかは今になっても思い出せない。気がついたらストレッチャーが迎えに来ていた…。
その上で私は鼻から胃のおくまで管を通された…。いきなりのことでわからなかったけどかなりむせた。
そして手術室へ向かった。自分の意思と関係なく…勝手に動かされるストレッチャー。そのスピードがものすごくはやく感じた。
心臓だけがかなり高まる。手術室の看護婦さんはそんな私の表情を読み取ってか私にリラックスするようにこう伝えた。
「大丈夫よ!優しくてカッコイイお兄さんたちが手術してくれるから!」
でも、そんな時は逆効果で、余計に先生が怖く感じた。
手術台にあがると、よくテレビとかで見る大きなライトがあった。私はガクガク震えていた。しかし、酸素マスクをされた瞬間、いつの間にか気を失っていた。
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