雪女編・第6章

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私は部屋に戻り、 飲めもしない ビールの缶をあける。 うげ・・マズい・・ くそう、誰が本当のことを 言ってるのか わかりゃしない・・ やがて、 0時を告げる鐘が鳴ると同時に 扉を睨みつける。 今日のターゲットは お春さんと見せかけておいて 私に来る可能性だって 無いことは無いのだ。 今にも、未来さんが 扉を開けて 襲いかかって きそうである・・ 小町さんの ドナドナの歌が止み、 午前1時・・ 午前2時・・ そして一発の銃の雄叫び・・ やはり、犠牲者は お春さんか? その後も、私は安心できず、 朝まで扉を睨み続けた。 私の眼力で扉に穴が あきそうなくらいだ・・ ザザザッ・・ 館主「はーい、おはよーん☆ みんなのアイドル館主だよ♪ そろそろ佳境になってきたねー みんな、がんばれー!☆」 なんか、 コイツが元凶なのに このアホな放送を聞くと、 ホっと、心が安らぐのは 気のせいだろうか・・ 館主「じゃ、 発表しちゃうぞ~! 昨日雪女に 殺害されたのは・・・ ナンバー10、 未来さんです!」 「はい?」 思わず、声が出た・・ 未来さんが 雪女側に殺されたって・・ どういうこと!? 館主「うっそ~ん♪ 殺されたのは ナンバー3の お春さんだよぉ~ ビックリした~?テヘヘ☆」 私は拳を握り締めた。 館主「でわ、がんば~!  ほんじゃ、またね♪」 私は館主に殺意を覚えながらも 大広間へと下りていく。
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