第3章 小夜館の人々

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大広間につくと、すでに若い四人組のグループがいて、騒いでいた。 みんな、黒いマントやらアイスホッケーのマスクやら、ゾンビのメイクやらしていたが もう、驚かなかった。 ここでは、私たちの方が浮いているのだ。 ハロウィンパーティーに普段着でいって、馬鹿にされる感覚である。 四人の中で一人だけ女性が混じっているのが見える。 私たちが隅の方に申し訳無さそうに座ると、 四人組のドラキュラか何かのコスプレした男が私たちに気が付ついたのか、近づいて声をかけてきた。 ドラキュラ「やあ、君たち!それはどんなホラーキャラのコスプレだい?」 トホホ・・大変な所に迷い込んだぞ・・ 理子「私?貞子のコスプレだよ・・」 理子もやけっぱちになったのか、自分は貞子だと豪語しはじめた・・ こんな、今風な貞子なんて見たことない・・ ドラキュラ「え~?貞子~? どうみても、ホラー映画のお色気担当のシャワーシーンで殺される役だよ~?」 ごもっとも。 急に、さっきまで無口だったアイスホッケーのマスクをかぶった男が立ち上がり、 私たちに向かって、こう言い放った。 ジェイソン「おまえら、ホラーマニアじゃないだろう! 俺は臭いでわかるんだ!!」 理子「え・・?いや、その・・」 理子が涙目になって私に助けを求めるように見つめる。 私は意を決して適当に呪文を唱えた 「エロイムエッサイム、エコエコアザラク・・ 控えよ!下郎ども! このお方を誰とお思いか!? かの魔皇后リリス様の娘であらせられる、理子っち様であられる! おまえらのような下級なモンスター風情が頭が高いわ!」 フ・・決まった・・ みんな驚いて声も出まい・・ウフフ! ドラキュラ「素人、乙」 ジェイソン「ああ、呪文が違うな」 オワタ・・
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