第3章 小夜館の人々

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「自己紹介でもしませんか?」 などと誰かが言っているのが聞こえた。 なんで自己紹介なんかするんだよ・・と思ったが、どうやら場は自己紹介をする空気になっていた。 「じゃ、俺から」と、ドラキュラが手をあげると 黒いマントをヒラリとひるがえし、自己紹介をはじめる。 ドラキュラ「俺は勝之! 東京から来た。学生で、こいつらとは同じサークルだ」 といい、さっきの仲間の三人に目を送った。 どんなサークルだよ・・ ジェイソン「俺、洋一。呼ぶ時はジェイソンでいいぜ」 アイスホッケーマスクをかぶった男がオモチャのナタを振り回しながら言った・・ 阿呆だ、こいつら・・ 魔女「私は瑞穂よ。 私は他の三人と違って、本物の魔女だから。 悪魔と契約もしてるわ」 と、大きないかにも魔女ちっくな三角帽子と、黒装束に身を包んだ女。 ゾンビ「僕は敬太です。よろしく。」 ゾンビは深々とお辞儀をした。 コイツだけ、結構まともそうだ・・ 次に、あのぬいぐるみ女コンビの番になった。 鮫「うちは見ての通り、ジョーズや!」 この後、沈黙が続いてたが 誰かが口を開く。 「あの・・本名とか職業とかは・・」 鮫「ジョーズや!」 「・・・・」 ミミズ「うちはミミズやよ! ワームって呼んでくれてもええで~!」 このコンビは、病気なんだな たぶん。 かわいそうに・・ 私もできることなら こんな幸せな妄想思考になりたい・・
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