雪女編・第5章

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夏子「はい?」 未来さんの指の先、 それは夏子さんだった。 同時にみんな、夏子さんに 視線を向ける。 夏子「雪女が 人間側一人を道連れに しようと してるんでしょ・・」 再び、未来さんへと 視線を向ける。 未来「フフ・・もう無駄よ。 無駄なあがきはせずに 私と一緒に地獄に おちなさい!」 夏子「みんな、この人の事を 信じるの? ただ、人間側の私を道づれに しようとしてるだけだし」 お春「いや、 しかし約束が・・」 夏子「雪女側の盟約なんて 破棄すればいい・・」 未来「さすが、鬼ね・・ 言うことまで マトモじゃないわ・・」 未来さんと夏子さんは にらみ合う。 やがて大時計の鐘が 17時を告げる。 お春さんが震える手で 赤い紙を配りだす。 夏子「雪女側の策略に 乗らないで下さいよ・・ 私は絶対、人間ですから」 未来「よくも、ぬけぬけと」 私の目の前に赤い紙が置かれ ペンが置かれる。 どうすれば・・ 私は頭の中が 真っ白になった。 ふと気がつくと 紙には名前が書かれている。 ・・すまん。 私は心の中で謝ると、 お春さんに紙を手渡した。 お春「こ、これで 全員じゃのぅ? じゃあ、開票するぞい・・」 未来さんが夏子さんを 睨んだと同時に 夏子さんは目を閉じる。 投票はどっちに傾くんだ!?
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